賞金2000ドルを全て失った話
7月、ホンジュラスのPrósperaで開催されたCrypto Cities Hackathonに参加し、賞金として2000ドルの暗号資産を手に入れました。
一人暮らしをしている僕にとって、2000ドルというのは決して小さくない額です。普通に生活費として使えばすぐになくなってしまう。だったら、これを元手にDeFiで運用して増やせないかと考えました。ちょうどDeFi分野に興味を持っていたタイミングでもあったので、いろいろなbotを調べ始めました。フラッシュローンでの清算bot、裁定取引、Pendleなど、いくつか試してみようと思っていました。
そんな中で、Hyperliquidというプラットフォームに出会いました。pump.funのTGE(トークン生成イベント)に合わせて、販売価格と先物価格の間に乖離があることに気づいたんです。これを利用して、先物ショート・現物ロングというデルタニュートラル戦略で稼げるんじゃないかと思いました。
先物ショートは問題なく通りました。その後、TGEの瞬間を狙って現物ロングのポジションを取りにいきました。その日、確か友達と飲んでいたのですが、少し時間をもらってTGEの瞬間にトランザクションを送信し、元金以上の利益を回収することに成功しました。
ここまでは、まだ冷静でした。デルタニュートラルな思考ができていたと思います。
しかし、歯車が狂い始めたのはここからです。
pump.funでの成功体験があり、Hyperliquidにも慣れ始めた頃、初めてBTCのレバレッジ取引に手を出しました。試しに入れた10ドルが、18ドルまで増えてポジションを閉じることができたんです。
その瞬間、ダメな思考がよぎりました。
「もし最初から2000ドルを入れていたら、どうなっていたんだろう?」
そこから先の日々は、正直見ていられないようなものでした。詳しく知りたい方は、直接僕に聞いてください。ここには書きたくありません。
一時期、その2000ドルは倍以上に膨れ上がったタイミングもありました。しかし最終的には、見事に全てが0になりました。
この経験を通して、パチンコ依存症やギャンブル依存症の人たちの気持ちが、少しだけわかった気がしました。理性ではわかっているんです。「これ以上やってはいけない」と。でも、その理性とワンクリックの間に、ほんの一瞬でも理性が緩む瞬間があると、クリックしてしまう。あの感覚は、今でも怖いです。
ポジションを立てている間、本当に何にも手につきませんでした。集中力が完全に削ぎ落とされる感覚です。
さらに恐ろしかったのは、自分がこれまで持っていた「何かを作りたい」という創作意欲が、驚くほどなくなってしまったことです。
未来を見据えた喜びや楽しみが、目先の利益に抜かされる瞬間、一気に「楽しい」の質が下がったと明らかに感じました。どんなに良いポジションで入れて爆益を得た瞬間よりも、自分の作りたいものを作っているその瞬間の方が、圧倒的に楽しいんです。それに気づきながらも、目先の利益を優先したくなる気持ちが湧いてくる。この感覚は、人生全体の幸福度が下がったような気がしました。
そこから抜け出すために、全てのウォレットアプリを開けないようにしたり、いろいろな対策を行いました。その結果、なんとかギャンブル依存症から抜け出すことができました。今振り返ってみると、あれは完全に依存症だったと思います。
そんな夏から秋を過ごし、冬に変わるくらいのタイミングで、ようやく次のプロダクト制作に取り掛かることができました。
それについては、また別のメモに残しておこうと思います。
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